こんにちはKanamiです。
今日は娘が学校でお世話になっているELLクラスについて授業の様子をお伝えします。
ELL(English Language Learner)「英語学習者」という意味です。
以前はESL(English as a Second Language)「第二外国語としての英語」と呼ぶのが一般的でしたが、英語を学ぶ人の中には母語ともうひとつの言語を話し、英語は第3の言語であったりすることから、ELLに変わってきたそうです。
国語(English)の時間はELLへ
娘の学校では、現地の子供達がEnglish(日本でいう国語)の時間にELLクラスに行きます。
クラスにはカナダに来たばかりの子〜数年たった子まで様々。
国籍もいろいろで、いろんな事情でカナダに来た生徒がいます。
親の仕事や勉強、さらには難民の家族もめずらしくありません。
ELLクラスメンバーの母語はアラビア語、スペイン語、韓国語、中国語… など、いろんなバックグラウンドがあります。
トロントは本当に国際色が豊かだというのが学校からもわかりますね。
授業内容は?

では授業では何をしているかというと、先生が黒板に文法を書いてBe動詞は〜〜というふうにはやりません。
娘に今日何したの?と聞くと、いつもこんな返事が返ってきます。
- 今日はレゴ作ったよ!
- パンケーキ作ったよ!
- 教室にかざる似顔絵描いたよ!
- 発表会の練習したよ!
ちなみにレゴの出現率が一番高いです笑
ホントに勉強してるのか…?(^^;)
どちらかというと「何か活動をしながら英語を使ってみよう」というスタンスの先生みたいです。
ちなみに一番勉強っぽかったのは「発表会」で、一人ひとり動物の役が与えられ、その動物の生態や特徴をみんなの前で発表するというもの。校長先生なども招いてちょっとしたお披露目をしたそうです。
娘はキツネ役だったので、
「I am a fox. I am mammals. I live in forests.」といった風にキツネの生態を英語で説明しました。
おかげでわたしも Carnivore(肉食動物)という単語を学べてラッキー(^^)
オンライン授業では何をしているのか?
4月からはオンライン授業が始まったので、ガラッとやり方が変わりました。
ELLの先生からは基本的に毎日生徒への質問が送られてきます。
ほんの一部ですが、こんな質問です↓
- あなたの理想の誕生日パーティは?何をしたいですか?
- 音楽家、アスリート、科学者、芸術家、政治家、作家、この中で何になりたいですか?また、それはなぜですか?
- 以前野菜スープを作るアクティビティをしましたが、その経験はあなたにとってどうでしたか?何を持ってきましたか?楽しかったですか?難しかったことはなんですか?おいしかったですか?
- 今日はアースデイです。あなたが問題だと思う環境問題は?また、それはなぜですか?
- 子供たちは新しい食べ物にチャレンジするべきでしょうか?なぜした方がいいか、それともしなくてもいいと考えるならそれはなぜでしょうか?
いかがでしょうか?
簡単なものもあれば、けっこう深い質問もあります。
注目したいのは、いつも「なぜそう思いますか?」と聞かれること。
なにを答えても不正解になることはなく、自分の意見を言う練習のようです。
これはアメリカで育ったパートナーに聞いた話ですが、カナダと同じようにアメリカでも「あなたはどう思いますか?それはなぜですか?」とくりかえし聞かれるそうです。
子供ですから「…分かりません」と答える子もいますが、しつこく「なぜそう思うのか」を聞かれるそうです。
日本だったら少し黙っていたら先生が察して他の人はどうかな?などとふったりしますよね。
でもアメリカなら言えるまで待つか、考えている間に他の生徒に言わせてまたその子に戻ってくるそうです。
「自分の意見をまとめて、それを伝える」ことがどれだけ重視されているか分かります。
その答えが間違いかどうかではなく、自分なりの考えを言えるかどうか。
「意見がない」は認められないんですね。
先生からの質問のほかには、ELL生徒向けの本を読んでその内容をシェアする読書課題、テーマにそって絵を描いてシェアする宿題などが出ています。
娘のELLの先生はアートに力を入れているみたいで、このオンライン期間中、国、数、理、社が優先されてクリエイティブな部分がないがしろになるのがもったいないから自分はアートの宿題を出すと言っていました。
と、こんな感じで娘のELLクラスは英語を学んでいます。
また学校が再開してお伝えできることがあれば記事にまとめますね!